上級ジョウキュウシステムアドミニストレータ連絡会レンラクカイにおける、パブリックコメントにタイする会員カイインからの感想文カンソウブンシュウ
                         
   本稿ホンコウは、上級ジョウキュウシステムアドミニストレータ連絡会レンラクカイでの「パブリックコメント作成サクセイプロジェクト」において、プロジェクトメンバーがまとめた
  「パプリックコメント」にタイして、当会トウカイのメーリングリストにて意見イケン交換コウカンされた内容ナイヨウから抜粋バッスイして『感想文集』として集約シュウヤクしたものである。
   
   意見イケン交換コウカン内容ナイヨウは、「上級ジョウキュウシステムアドミニストレータ」という人材ジンザイゾウにとって、その資格シカク保有者ホユウシャ自身ジシンカンガえるふさわしい名称メイショウとは
  何か?であったり、実際ジッサイ現場ゲンバにおける会員カイイン本人ホンニン活動カツドウ事例ジレイと、それをツウじて日々ヒビカンじている課題カダイ認識ニンシキなど多岐タキにわたった。  
   しかし、その内容は、国策としての取り組みタイしてスコしでも寄与キヨすればとのオモいからの情報ジョウホウ発信ハッシンであり、パブリックコメントを補完ホカン
  する重要な内容であるとの判断から、上級システムアドミニストレータ連絡会レンラクカイとしてのパブリックコメントに同報ドウホウのかたちで投稿トウコウする
  ものである。  
   
   なお、『感想文集』の作成サクセイサイしては、当会トウカイ会員カイインがメーリングリストに投稿トウコウしたコメントを極力キョクリョク原文ゲンブンチカいかたちで掲載ケイサイしている。
   
   
  感想文カンソウブン−1.  建築ケンチク会社カイシャ勤務キンム経営ケイエイ企画キカク部門ブモン  
   
   パブコメの案を拝見しました。  
   私が常々感じていること、今回の案を見て言いたいこと等、ほぼ同じ趣旨のことがじゅうぶん指摘されていると感じます。  
   ということで、具体的に修正案とかではありませんが、私の考えていることを私の言葉で書いておきます。  
   
   私も皆さんのご指摘・パブコメ案にあるとおり、両者のITスキルはほぼ同じ(強いて言うとAN:システムアナリストの方が専門性を
  要求)、相違点はSD:上級システムアドミニストレータはユーザー側(業務が第1メイジャー)という点だと自分の中で整理しています。
   
   国は、日本の産業や生産性を向上させて、経済的国際競争力を至急強化しなければならないと焦っていると思います。  
   そのため、IT活用による生産性向上やイノベーションが必要だと位置付けています。  
   そのような生産性向上やイノベーションを起こすためには、ITと、そもそもの事業とが交差し、垣根を越えて出あうことが必要です。
   イノベーションが起きるのは、異なる概念や世界観が出あったときだといわれているからです。  
   
   要は、ITと事業スキルのダブルメイジャーが、それぞれの事業の数だけというか、それ以上にというか、生まれなければなりません。
   その人材が生まれる(育てる)方向性は言うまでもなく2つあって、ITスキルを修めた人が事業スキルに手を伸ばす方向と、  
  事業スキルを修めた人がITスキルに手を伸ばす方向です。  
   前者ももちろん可能ですが、ITスキル自体の変化が早く、そのキャッチアップだけでもけっこうパワーをとられているように見えます。
  また、IT人材自体が足りないと言われているのに、他のあまたの事業の分だけダブルメイジャーに人を配っていくのは頭数不足と
  考えます。その点、後者は事業スキルを持った人は、すでにどの会社にもいます。その人たちが、ITの最新のところのポイントだけ
  でもしっかり習得すると、「ユーザー側からのIT人材」、SDになります。  
   その人は、事業スキルを持った人たちの中で、一人だけ(?)ITとの垣根を越えて、新しい第3の世界観を見てしまいます。  
  だからこそイノベーションを起こせる(業務改革のビジョンを描ける)可能性がありますが、周囲の事業スキルだけの先輩たちに、  
  その第3の世界観を伝え、共有して、そちらへ向けて組織を動かしていかなければいけません。それがチェンジリーダーになると  
  いうことだと思います。それをやり遂げるため、コミュニケーション力が必要だし、事業の人たちから信頼されていなければいけないし、
  問題提起をしなければいけないし、タフでなければいけません。  
   
   いざ、第3の世界を実現するためのことは、ITスキルに詳しい人や社外の人を連れてきてやってもらうことも可能ですが、その  
  人たちを連れてくるところまではユーザー側にいるチェンジリーダーがやらなければ、やる人(イノベーションの火をまず上げる人)は
  他にいません。だから、ITの専門性よりもチェンジリーダーとしてのスキルの方が必須になります。  
   第3の世界を見せることも、ITも扱う社外のコンサルタントなどでももちろんじゅうぶん可能です。でも、そういう人たちを、これまで
  通りに、きちんと事業をやっている組織に誰が連れてくるのか。最初に予算を取って、連れてきて、ここの提案をしてくれ、と言う人が
  どうしても必要です。  
   私も、SDとANのまたがったところで両方の仕事をしているのだろうと思いますが、外部の専門家やコンサルタントを連れてくるま
  でが、SDとして大きな仕事の一つだと思っています。  
   
   よって、候補者の頭数の問題からいっても、イノベーションにつながる登場順という点からいっても、ユーザー側のSDを育てることが
  迅速であり効果的であり重要だと私は考えています。国や経産省の展開は、  
   
   国際競争力強化のために産業界でイノベーションを起こして欲しい  
   
   イノベーションのためにIT活用が有効  
   
   優秀なIT人材が国内に足りない  
   
   IT人材の育成  
   
   と展開してから、試験制度を見直そうとしてしまっているために<IT側人材の育成ありき>になってしまっているように見えます。
   
   
   
  感想文カンソウブン−2. 「高度IT人材の育成をめざして(案)」に準拠ジュンキョした  
  『上級システムアドミニストレータ』の名称について  ( 複数意見 )  
   
    意見イケン@ ( ITベンダー勤務キンム、プロジェクト管理カンリ部門ブモン  
   
   JSDGのパブコメまとめ案の中においても、現状では、「ストラテジスト」という名称に対する 違和感が残っているようです。
   これは、人材類型の「基本戦略系人材」としての「Aストラテジスト」が、UISSの「ビジネスストラテジスト」「ISストラテジスト」
  「プログラムマネージャ」と 、ITSSの「コンサルタント」、そしてETSSの「プロダクトマネージャ」を包含しているから、そのネーミ
  ングが、「プログラムマネージャ」のニュアンスを置き去りにしてしまっているように感じられるのだと思います  
   つまり「戦略家」の側面だけでなく「推進者」の意味も込めればよいのではないでしょうか?  
   
   昨夜から色々と考えた、私なりの言葉は『Strategist』に対して、『Promoter』です。   
   
   ストラテジーありきで、変革の「普及啓蒙活動」を前提とするなら、しかるべき『Evangelist(エバンジェリスト)』(伝道者)の
  指導の下に、『Champion(チャンピオン)』(仕掛け人、推進派)という表現もあります。  
  ・・・とすると、『ストラテジー・プロモーター』『ストラテジー・プロモーション』  『ストラテジスト&プロモーター』  
  『ストラテジー・チャンピオン』でしょうか?  
   
   ただ、ここまで考えてくると、人材類型の「基本戦略系人材」としての「Aストラテジスト」の括りそのものが曖昧であることが
  よくわかってきます。  
   
   R社における FIT(Federation of IT)の将来像としての6つのコア人材像として、  
   
  ・ITストラテジスト 構想練築者(こうそうれんちくしゃ)  
  ・ITイノベータ 新機軸導者(しんきじくみちびきもの)  
  ・ITマイスタ 臨界破戒者(りんかいはかいしゃ)  
  ・ITプロデューサ 構造具現者(こうぞうぐげんしゃ)  
  ・フィールドアドミニストレータ 真髄迫掘者(しんずいはっくつしゃ)  
  ・プロジェクトマネージャ 真義完遂者(しんぎかんすいしゃ)  
   
   というネーミングを紹介いただきました。  
   これをヒントにすると、「上級システムアドミニストレータ」は、「ITイノベータ」や「ITプロデューサ」になるのでしょうかね。  
   これらの日本語命名にも、興味深いものがあります。  
   
   ただ、ITをプロデュースするわけではなく、ITを用いてIS(情報システム)をプロデュースするわけですから、個人的には、
  「ISプロデューサ」のネーミングのほうが好ましいのですけど。  
   
    意見イケンA  医療イリョウ機関キカン勤務キンム医師イシ  
   
   「ストラテジスト」という括りは、なんとなくAN的なイメージが強いような気もしますね。ANとSDの最大公約数的なイメージを
  言葉で表現するとなると、「システムディレクター」みたいになるんでしょうか。ただ、やっぱり発想の原点が違いますから、  
  これらをひとまとめに扱うのは難しいですね。  
   
   SD的な立ち位置をわりとよく表す言葉のひとつとして、「コーディネータ」は「あり」のような気がします。  
   (「システムコーディネータ」とか)。  
   ただ、これに関しては別の資格として(キャリアパスの上のほうに)「ITコーディネータ」というのがスデにあるので・・・ (ナカリャク
   
   以前にも少し話題に出たことがありますが、医療の分野でのシスアド的存在として「医療情報技師」という資格認定があり、
  これを創設した医療情報学会の部会が 医療情報技師の「モットー」みたいなものとして掲げたのが「3C」すなわち  
  CoordinationCollaborationCommunication」というものです。これって実にシスアドの役割だと思ったものです。  
   
   
  感想文カンソウブン−3.  製造セイゾウメーカー勤務キンム技術ギジュツ企画キカク部門ブモン  
   
   平成6年秋からの情報処理技術者試験見直しにより、「利用者側で情報化をリードする人材」として、その重要性の認識の
  もとに新設され、強化・再編されてきた「システムアドミニストレータ(後に、初級システムアドミニストレータに改称)」、「上級
  システムアドミニストレータ(実際の試験開始は平成8年から)」が、今回の見直しによりなくなってしまう。しかも「利用者側で
  情報化をリードする人材」という概念すらなくなってしまうことに、IT人材の育成のベースとなるべき貴重な利用者側人材を
  考慮することが置き去りにされている。あるいは時代への逆行すら感じます。  
   
   利用者側人材をITのわかる人材に育成することが重要である点が弱くなってしまっている気がします。  
   
   いずれにしても、「パブリックコメント」に記載された内容が考慮・反映され、よりよい姿に見直されることを期待します。  
   
  −  ジョウ −